五島美術館 特別展 ~イセコレクションの名陶~

上野毛にあります五島美術館で開催中の特別展「イセコレクションの名陶」に伺いました。
中国 明、清時代の色絵磁器の数々。景徳鎮の官窯で焼造された角鉢、筆筒、瓢箪型の瓶など、時代を超えて守られ愛されてきた名陶たちに魅せられたひとときでした。

皇帝の色として重んじられた黄色「インペリアル・イエロー」で焼造された作品は、会場で最も目を引き、一段と輝きを放っていました。

珍しいところでは、赤い牡丹が描かれた馬上杯。不安定な馬の上で持つため、底の部分を手で握ることができるように長くなっています。また元の時代の文具、清の時代の唐紙など、当時の文化と知性を象徴していました。

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藍色の神秘、朱のエネルギー、精緻な文様、エレガントな形・・・。様々な作品が一堂に並びます。けれど、これらはイセ文化財団代表理事の伊勢会長の膨大なコレクションのうちの1割だとか。まさに溜息が出るような話です。

今回は、伊勢会長の反対を押し切って、コレクションの中から3枚の油絵が同時展示されました。
モディリアーニの「首飾りの女」、マティスの「ばら色のドレスを着た婦人」、カンディンスキーの「三つの楕円」が入口付近のコーナーで「西洋」を主張。

この3点によって、リズムが生まれ、膨大なコレクションがさらに魅力を増しているように感じました。

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