ルナの会

ルナの会のコンサート。
昨年は、プレイエルを弾かせていただきましたが、今年は表参道のパウゼにおきましてサロン・コンサートをさせていただきました。
「バッハ父子とモーツァルト」
というテーマで、バロックから古典の時代にかけての音楽の移りかわり、それぞれの美学と楽器とのかかわり、作曲家の人間模様などのお話を交えて演奏させていただきました。
今回は、クラヴィコードも持参。
音が届くかしら?と心配していたのですが、杞憂に終わりました。
後ろの席までクラヴィコードの音が飛んでいき、嬉しい音響でした。
カワイのスタッフの方も
「仕事忘れちゃいますね。」
とクラヴィコードに熱中。
はまるタイプの人ははまる楽器なのです。
北ドイツの作曲家に愛された楽器で、ブラームスも晩年にクラヴィコードを持っていたとか。

ルナの会では、美術の勉強会が充実していて、これまでも錚々たる先生方がご講演をされてきていますが、音楽の分野では、前回、池辺晋一郎先生のご講演がこのパウゼで行われたそうです。
次から次にお話が泉のように沸いてこられる池辺先生は、休みなしで2時間ぶっ通しだったそうですが、私は、間に5分の休憩を挟み、クラヴィコードの試弾コーナーもつくらせていただきました。

それにしても、楽器を超越してしまっている大バッハの宇宙。
風のように爽やかな音模様を紡ぐヨハン・クリスティアン・バッハ。
天才ミュージシャン、モーツァルト。
三人を続けて弾くことにより、18世紀に生きた音楽家像の違いが浮かんできます。
難解と思われるフーガがこんなに面白いなんて!パズルみたい。
バッハの息子とモーツァルトがこんなに似ていたなんて!
ソナタ形式って堅苦しいイメージがあったけど、これ知ってると聞くとき倍楽しいわ、など
いろいろ感想をくださり、ありがたい限りです。
お世話になりましたルナの会の安宅様はじめ、スタッフの皆様に厚く御礼申し上げます。

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