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- 温泉保養地
- バーデンは、ウィーン郊外にある温泉保養地です。今ではウィーンの中心街から電車で1時間ほどで行くことが出来ます。コンスタンツェは健康回復のためといって、しばしばバーデンを訪れていました。
モーツァルトは1790年6月に、バーデンにいる妻宛てに手紙が少ないことをなじる手紙を書いています。モーツァルトは、この手紙を書いた直後、半月あまりバーデンに滞在しています。
- ベートーヴェンも訪問
- コンスタンツェは以前にもバーデンでやや羽目を外し、その行状はウィーンのモーツァルトにも伝わっていたようです。モーツァルトは妻宛てに率直な心配の気持ちを吐露するとともに、行いを謹むように優しい手紙を送っています。
モーツァルトはコンスタンツェを訪ねてたびたびバーデンを訪れていますが、その滞在は短いものでした。
亡くなる年にもバーデンを訪ね、この地の修道院合唱隊長アントン・シュトルのために、《アヴェ・ヴェルム・コルプス》を作曲しています。作曲の動機は、シュトルがコンスタンツェのために部屋を探してくれたお礼にということのようですが、出来上がった作品は、この世のものとは思えないほどの美しさを湛えた名曲です。
この保養地は、モーツァルトだけでなくベートーヴェンも訪れ、滞在しました。ベートーヴェンが滞在した家は、今もベートーヴェン・ハウスとして保存されています。(下の写真)
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