久元 祐子 「味」 探訪

多 摩

  
「味」探訪(東京)
「味」探訪(神戸)
「味」探訪(その他)
「味」探訪(海外)
名産品

 CUCINA SIGE(クッチーナシゲ)(イタリアン)

西武拝島線玉川上水駅南口から上にモノレールが通っている広い通りを南に向かい、右折してすぐのところにあります。住宅街の中にたたずむ隠れ家的な一軒家のイタリアンです。



国立音大からほど近いということもあり、「くにたち」の食いしん坊たちに人気のお店です。年中無休ということもあり、コンサートのあとの打ち上げパーティーの2次会やちょっとした会合、少し時間があるときのランチタイムなどいつもお客さんでいっぱいの人気店です。
気さくで温かいマスターしげさんの心遣いがあちこちにあふれます。

ランチは、カネロニかパスタのセット。充実した前菜、カルツォーネやサラダ、デザートもついて1500円とお財布に優しい定番メニューです。
夜は、音楽仲間との合わせ練習のあとなどによくお邪魔するのですが、イタリアワインを傾けながらイタリア人のように?!陽気におしゃべり、よく食べ、よく飲み、よく笑い・・・と楽しい食卓となること請け合いです。

気取らないのに、味わいのある個性的な料理がいっぱい。
黒板に書いたおすすめメニュー。ここからここまで全部ください!と全部食べたくなってしまうようなおいしさ。
入間豚の燻製、うずら卵の燻製、シェフのきまぐれサラダ、甘エビのフライ、マリネ、バーニャカウダ、あさりのワイン煮、注文を受けてから焼き始める本格ピッツァ、などなど豊富なメニューです。

カウンター席や1階席からは厨房が見えるので開放的。
「あ、私たちのピザ、こねてくれてる」
「デザート、あつあつオーブンから出てた、超おいしそう」
「ジューッと揚げる音してるね、うちらのエビだよ、きっと」
など会話もはずみます。笑顔とともに運ばれてくるお料理に舌鼓を打てば、疲れは必ず吹き飛びます。好きな仲間と好きなお店で好きなものをいただく、こんな幸せな時間のためのクッチーナです。

年中無休ですが、時折、貸し切りパーティーがあったり、不定期でお休みになったりすることもあるので、一応、電話で確かめてからいらっしゃってください。
CUCINA SIGE(クッチーナシゲ)  
立川市柏町4−64−3

042−507−9959   営業時間 11:30 - 15:00  18:00 - 24:00      

 とうふ屋うかい 大和田店(豆腐料理)

八王子にある豆腐料理の専門店です。父の7回忌の墓参のあと、家族と一緒に会食しました。
広い日本庭園には、さまざまな木が植えられ、池の回りを散策できるようになっています。
かなりの人気店のようで、午後2時から、という予約をして伺いましたが、祝日ということですごい混みよう。なかなか中に入ることができず、20分以上待つことになりました。



すぐ近くに甲州街道が走っていますが、敷地が広く、鬱蒼とした樹木に遮られているのか、車の音はほとんど聞こえてきません。
メニューは、いくつかのコースが用意されているようですが、7品の3000円台と9品の5000円台の豆腐料理づくしが定番のようです。
胡麻豆腐、あげの炭火焼きに続いて出された季節の盛り合わせは、見た目も美しい盛りつけ。

あたたかい豆乳仕立てのお鍋か冷たいざる豆腐が選べます。
ほかに、山女魚の炭火焼き、揚げ出し豆腐などの一品料理を追加。
落ち着いた個室で、お庭を眺めながらの食事。久しぶりに、家族とゆったりとしたひとときを過ごすことができました。
古くからあるお屋敷に手を入れたのかと思っていましたが、まったく新しくつくられたお店なのだそうです。
さまざまな豆腐の系統のお土産も豊富に用意されています。特に揚げがお薦めです!
(2011.12.20 記)
とうふ屋うかい 大和田店  
八王子市大和田町2 -18-10

042−656−1428   営業時間 11:30 - 21:30    

 太 寿 閣(焼肉)


国分寺の西町5丁目にある焼肉屋さんです。
立川通と弁天通の交差点に、うっそうと木々が茂ったお屋敷があり、その斜め向かいにあります。
もっとも、この辺りは、国分寺市と立川市の市域が入り組んでいて、すぐ近くは、立川市の市域になります。
クラシックな雰囲気。こじんまりしたお店で8つほどのテーブル。
マスターとお姉さんのお二人でされているアットホームなお店です。
空いていることもあれば超満員のこともあり、なかなか予想が立ちにくいのですが、頑固に長年守り続けてこられたマスターのこだわり焼肉の魅力に惹かれ、ときおりドアをくぐりぬけたくなるお店です。
炭火で焼かれるお肉の美味しさもさることながら、脇役もまたそろっています。
豚足は、下ごしらえにこだわるマスター自慢の逸品です。
臭みがなくタレにつけていただく歯ごたえは、抜群です。夜遅くなってから美容にこだわるお姉さんたちが、お仕事帰りにこの豚足だけを食べに寄られるという噂もちらほら・・・。
レタスやパセリもピンと張った状態テーブルに運ばれてきて野菜好きには嬉しい限りです。
タンは、レモンと塩で。
塩焼きカルビは、さっぱりしていて
ミノやホルモンもピチピチの鮮度抜群。

刺身もおいしくユッケとセンマイ刺もはずせません。時折食べるレバ刺しも「元気になった!」という実感がわくひと品で、私は、ごま油と塩でいただいています。
冷麺も抜群の味わいで、最後の〆にいただきます。3人で行けば3人で、2人で行けば2人で分け合って冷麺をいただけば、お口もさっぱりして、最後に出てくるアイスクリームのデザートも何事もなかったかのように頂戴できてしまいます。
炊きたてご飯も「なぜこんなに美味しいんですか?」と尋ねたくなるほどでした。
(2010.4.10 記)
太 寿 閣  
国分寺市西町5-35-5
042−535−0017   定休日 水曜日   

 高 瀬(うなぎ)


「そういえば、あなたの口から、暑い、寒い、疲れた」と言うのを聞いたことがない、としょっちゅう一緒にいる親友に言われたことがあります。
たしかに、雪の青森も、夏のうだるような京都の暑さも経験しているし、レコーディングでワルトシュタインを5回連続弾いたこともあるほどの体力自慢です。(そんなことなんの自慢にもならないけれど(^_^;)。。。

それでもときどきは、体の中のエネルギーが切れた!とウルトラセブンの胸の赤いボタンが点滅するような気分になるときがあります。
そんなときです。「高瀬に行こう!」となるのは。

鰻嫌いの友人もこの高瀬の鰻だけは食べられると言ってパクパクいってました。
最近は、国産の鰻を出してくれる店も減り、鰻屋さんから香ばしい香りが漂ってきても一瞬ドアの前で躊躇することが多くなりました。
でも高瀬さんなら安心。しかも活きてる鰻をその場で蒲焼きにしてくれるので、イキの良さは格別です。
「うなぎは食べる寸前まで活きているものがいい。身があつく、ふっくら、さっぱり、食べたあとに生臭さが残らない。そういう一番おいしい状態で提供することがこだわり」だそうです。
遠くからわざわざ「高瀬」に食べにいらっしゃるお客様もいるそうです。

普段「鰻丼」の脇役としてお願いするのは、一人1本限定の肝焼き(写真)、白クラゲの歯ごたえが嬉しい海藻サラダ、うずら焼き、骨せんべい、など。
お米は、新潟コシヒカリを自家精米、炭は、備長炭。
こだわり職人の鰻店です。

(2008.5.10 記)
高 瀬  
八王子市小宮町1112−4 小宮駅入口バス停
0120−46−7762    定休日 水曜日   

 la forte cafe


「吉祥寺」は、大好きなおじいちゃん、おばあちゃんのおうちがあり、子供時代「いい子にしてなさいよ!」と母に手を引かれて、弟と一緒によく出かけました。
綺麗な従姉妹のお姉さんとキャッチボールをしたり、おばあちゃんに桃をむいてもらったり。。。楽しい想い出がいっぱいつまった地名です。
今話題のジブリ美術館の近く、井の頭公園のそばにあるこのお店。雰囲気といいロケーションといい、静かな大人のデートにも?!もってこいです。

先日コンサート前、”演奏のための腹ごしらえ”をしていたら、あとから到着した共演者が、「ロマンティックないいムードでスパゲッティを食べているアベックが見えたと思ったら君だった!」と入ってきました。まったく事務的な打ち合わせしかしていなくても、まわりの雰囲気がいいと、そう見えてしまうようです。
雨の日にしっとり緑の街並みをお散歩するもよし、晴れた日にスニーカーで公園をジョギングするもよし。美術館や山本有三記念館の帰りにちょっと寄ってひと息つける嬉しいイタリアンレストランです。

演奏会の打ち上げでおまかせコースをいただきましたが、マスター自らセレクトしてくださるワイン、大磯から直送の新鮮魚介がたっぷりのシーフード、こだわり農家との契約による厳選野菜を使ったサラダ、クリスピーなピザ、手作りデザート。。。オーナーシェフの創意工夫と心配り、センスが生きたお料理の数々に、大いに盛り上がりました。
素敵なドアをあけ、黒板に書いてあるオススメメニューに目を通す瞬間から楽しい時間の始まり始まり。。。
地下にあるコンサート・スタジオでは、ライヴコンサートが定期的に行われており、貸スタジオとしても使われています。

吉祥寺南口からたくさんバスが出ていますので、それに乗ると便利です。万助橋で下車して通りを渡ればすぐです。天気の良い日は、井の頭公園をのんびり歩いてくるのも楽しいです。三鷹駅、吉祥寺駅どちらからも徒歩10分の道のりです。
(2002.5.20 記)
la forte cafe   
三鷹市下連雀1−17−4  
0422−79−7307   
laforte@nifty.com


 黒茶屋(炭火焼・山里料理)


秋川渓谷のほとりにある、山菜・炭火料理のお店です。雑木林、竹林が鬱そうと茂る、渓谷の斜面に建てられています。
左の写真にあるように、由緒ある門と水車が出迎えてくれ、かがり火がたかれていて、タイムスリップしたような感覚になります。春に親友のAちゃんにお昼に連れてきてもらって大感激したお店ですが、今回は、酒飲みを伴い3人でお邪魔しました。
母屋は、檜原村にあった、築250年は経っていたという庄屋の民家だったそうです。黒茶色に化した欅の柱、かもいや店内の調度品が名前の由来だそうです。そこにいるだけでほっとするのは、日本人としてのDNAが、懐かしさとやすらぎを感じているせいかもしれません。
部屋数はずいぶんあるようで、食卓には銅葺きの火鉢がはめ込まれています。
山茶花のコースを注文。自家製梅酒の食前酒と一緒に、季節の山菜、茸の三種盛りが出されます。続いて、小鉢に入った胡麻豆腐。胡桃でつくられた豆腐は初めてでしたが、何とも言えない香りです。
真っ赤になった備長炭が運ばれてきて、火鉢の中に入れられました。まず串に刺した大振りの鮎をじっくりと焼き上げます。そして米沢産特選和牛。肉や柔らかく、味わい深いものでした。椎茸、ねぎ、ピーマンも一緒に焼きます。
珍しい岩魚の骨酒がありましたのでさっそく注文し、飲み干した後は、地元の地酒「喜正」の燗酒を頼みました。燗酒も炭火でお燗をします。地こんにゃく味噌田楽もお酒によく合いました。そのあと揚げ物とが来て、最後は松茸ご飯。
底なしの胃袋が自慢の私なのですが、この日ばかりは、もうお腹がいっぱいで半分ほどしか入りませんでした。女性のお客様だけに!ということで焼き芋のサービスがありますが、この焼き芋もデザートとして出してくださる焼きたての「おやき」もテイクアウトになってしまいました。
食事の後の散策も魅力です。中庭も風情がありますが、渓谷に降りる散策路には、四阿などもつくられ、季節折々の顔を見せてくれます。
前回は、昼だったこともあって、近くの川べりに繰り出して、岩の上で”おやき”と”焼き芋”をほおばりましたが、今回は、しとしと雨の風情を楽しむ日。焼き芋は、翌朝の食卓に繰り越しとなりました。
(2005.10.15 記)

黒 茶 屋   
あきる野市小中野167   
042−596−0129  


top へ